FC2ブログ

タイトル画像

現代における戦争についての雑考(4) ー近代化と総力戦ー

2015.08.13(10:10) 300

現代における戦争についての雑考(4) 

ー近代化と総力戦ー

 近代化によって戦争はそれまでとは大きく変化した、と言えるのではなかろうか。例えば、情報社会の進展は国民国家の基盤となった、と言えるであろう。新聞は、人の繋がりの基準が民族や地域であったものを、国単位に移行させた、と言えないだろうか。第一次世界大戦は主にヨーロッパ大陸を戦場にして争われた戦争であった。国境線を接する国家と国家同士が戦争するというとき、それまでに培ってきた互いの文化や言語、民族に対する反感が増大する。それは人個人としての利益が、国家としての利益と同一化し、敵とされた国家の持つ文化や言語、そこに所属する個人にまで憎しみの対象となる。
 また、そうした個人の感情をより突き動かすようになったのは、戦争における戦略の変化と言えるであろう。第一次世界大戦では、主な戦場がヨーロッパであったため、前線と一般市民の生活の場がとても近いところにあった、という特徴があると思える。手紙で具体的な戦場の状況が兵士たちの家庭に容易に伝わった、ということがあった。そして、その逆に戦争の激化は、生活物資の困窮をもたらした。こうした現象も鉄道や自動車などの運送技術の発展がもたらしたと言えるであろう。
 政府としては、そうした物資の困窮の責任主体として、市民から攻撃されることを避けるため、マスコミ(新聞)が利用した。戦争に勝てば、生活が楽になる、兵士(夫や父)が帰ってくる、そのために耐えよう。前線の兵士たちと共に戦おう、というスローガンである。そして、そうした状況を国家の「総力戦」という状況を生み出していった。日本におけるアジア太平洋戦争末期、「欲しがりません。勝つまでは」「銃後の守り」「一億総玉砕」といったスローガンに繋がる萌芽がここに生まれた、と言えるのではなかろうか。

1508ns.png
  名古屋駅東口の空

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
  ↓ブログランキングに参加しています。
    よろしかったら、クリックして下さい。
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村哲学・思想ブログキリスト教へにほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 名古屋情報へ
にほんブログ村
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

スポンサーサイト


周縁自体


<<現代における戦争についての雑考(5) ー無差別爆撃(空襲)をどう捉えるか その1ー | ホームへ | 現代における戦争についての雑考(3) ー 戦争ではなく、虐殺では?ー>>
コメント
コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://nantaro3.blog119.fc2.com/tb.php/300-aeb0a6ff
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)