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「モンスター食品」が世界を食いつくす!

2013.06.03(22:01) 209

靖国天皇制問題情報センターが発行している通信に
載せた書評の原稿です。
  (↓facebookページです)
https://www.facebook.com/hanyasukunihantennou

こんな本ですが、ご興味お持ちでしたら、
是非お手に取り下さいね。

「モンスター食品」が世界を食いつくす!  遺伝子組み換えテクノロジーがもたらす悪夢「モンスター食品」が世界を食いつくす! 遺伝子組み換えテクノロジーがもたらす悪夢
(2013/03/16)
船瀬俊介

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通信のご購読もよろしくお願いします。

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 モンサント社によって行われている遺伝子組み換え食品とは何だろうか?まず日常的に、遺伝子組み換え大豆や小麦を、一般的な日本人であるわたしも口にしているだろうことを自覚させられた。時々「肉が食いて〜」と手に取るアメリカ産牛肉、それに某ハンバーガーチェーンの紙細工のようなハンバーガー等々。しかしそれらは、漠然と体に悪いかもしれないとイメージしつつ、子どもには食べさせていないし、たまに自分が口にするのは良しとしようか、などと思っていた。以前読んだことのある、『おいしいハンバーガーの怖い話』という本の影響から、特にチ○ンナ○ットが恐ろしくて食べてられなくなった経験があるが、この本『「モンスター食品」が世界を食いつくす!』においては、さらにアメリカ産牛肉も遠ざけたくなるほどのインパクトであった。
 「遺伝子組み換え作物」については、いわゆる「交配」「品種改良」など現在の農業生産の中で当たり前のように行われているような、近代農法の延長線上にあるものだろう、などと漠然と考えていたが、それは間違いであることを知った。まずオビを見ると、食材としては理解しがたいようなモノが並べられている。「腐らないトマト」「サソリの遺伝子を組み込んだキャベツ」「二倍の速さで成長するサケ」「ヒトの母乳を出す牛」「抗ガン剤になるタマゴ」「光る豚」…。そうした奇妙なものが、すでにこの世に誕生しているらしい。ここであえて声高に、「生命の創造は神の業!」というつもりはないが、こんな奇妙な「食品」は食べたくもないし、触りたくも、また見たくもない。ただ正直に、「怖い」という感情が湧いてくる。文中の挿絵には、開発途上のワニの顔をしたニワトリの合成写真さえ納められていた。これは本来生物である家畜が、完全に物質として商品化され、より機能的にオカネを稼ぐための道具として用いられることが、どういった結果をもたらすのか、ということを象徴的に表しているような気がする。私の直感的な恐怖心も、そこにつながっているのだろう。
 そして、この恐怖が怒りへと変わる大胆な指摘が記されている。遺伝子組み換え食品をはじめ、上記のような物体を生み出すアメリカ・モンサント社の背後には、ロックフェラー財団があり、さらにその裏には秘密結社イルミナティ(アメリカの娯楽映画『天使と悪魔』にも登場)の存在があるというのだ。著者によると、彼らの目的は、食を通じた世界のコントロールであり、さらには人類の減少さえ目論んでいるという。その戦略は、医療にも及び、例えば抗ガン剤については、儲けが優先され、実際には患者の寿命を縮めているだけではないか、という持論へと展開する。それらを文字通りに受け入れるのは若干躊躇するものの、巨大企業による、国境を越えた資本主義に基づく競争において、「売ること」「貨幣を得ること」は何よりの第一目的であるという認識に立てば、著者のこれらの指摘も、完全に否定することは出来ないだろう。
 日本は、TPP加盟によって経済的に、よりアメリカ合衆国の属国、植民国となり得る。コメを守る、といっても所詮無理だろうし、オスプレイでさえも「安全だ」と言われればそれを受け入れるような国が、遺伝子組み換え作物に限って受け入れを反対する、というのは現実的でないだろう。アメリカが、こうした恐ろしい「食品」について、すでにヨーロッパ諸国から総スカンを食らっている現状から、今後TPP参加諸国にはたっぷり買ってもらいたいと思っているに違いない。ちょうどこの3月には、アメリカにおいて「モンサント保護法」とも揶揄されている法案が可決された。詳細は割愛するが、遺伝子組み換え作物について、たとえ健康被害などの影響が見られたとしても、一時的な販売や流通を可能とする内容である。また、アメリカにおいては、生物に関する特許が認められていることにも驚かされた。かつて、遺伝子組み換えで開発された微生物に対する特許認可が、最高裁において一票差で合法とされている。国際特許法においては「生命体に特許権は認めない」という厳然たる規定があるにも関わらず、である。そこでこの判例を根拠に、アメリカではモンサント社が自社の種を不当に使用していると、まるで言いがかりのようにして農家を訴えるという事例も起こっているという。TPP加盟後は、日本の農家もモンサント社から同じように扱われる可能性も出て来るだろう。
 これらの指摘から、食の今後について悲観的にならざるを得ない中で、本編の最後に一縷の望みが示されていた。モンサント社の遺伝子組み換え作物の攻勢にも陰りが見えてきたというのだ。まず1つは自然の逆襲。つまり人間の技術を超えて進化するスーパー雑草、スーパー害虫の登場である。そしてもう1つの要素は、読者に委ねられている。自然との共生に立ち帰り自然な農法を用いて生産すること、日本の農家にとっては当たり前に行われてきた多品種生産を今後も継続すること、消費者としてそれら地産の食物を選ぶこと、が食を守る道となる。しかし、グローバル社会の進行の中で、そのうちにそんな当たり前の行動や欲求自体が違法行為となってしまうかも、と想像してしまった。


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神の名と人間の主体

2013.04.17(08:38) 201

木田献一先生がお亡くなりになられた。

講義は一度だけ、関東神学ゼミの夏合宿、百姓家でしか
うかがったことはなかったが、おだやかなお人柄に感銘を受けた。

私の中では、聖書学者の世界で、
新約聖書の学者さんは、激しいタイプ、
旧約聖書の学者さんは、穏やかタイプという
なんとなくのイメージがあるが、そのパターンにがっちりはまるタイプ。

神学生時代に、読んで、無理やり感想文を書いた↓の本。
旧約聖書を読んで、神という存在について
どのようにして、考えるべきか、ということを教えてくれた、と思う。
もう一度読み直してみよう。

神の名と人間の主体神の名と人間の主体
(2002/05)
木田 献一

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「旅のパウロ」を読んで(途中ですが)

2012.05.10(17:30) 133

佐藤研先生著、「旅のパウロ」を読んでいる。
まだ、途中であるが、感想を。

こうしたキリスト教関係のものは、たいていの場合、
注が多く、読み物として、閉口してしまうことも多いが、
この書物にはそうしたことはなく、リズム良く読めてしまうことが
大きな特徴かも知れません。

日本における新約学の第一人者ですから、
学問的に、物足りないということもなく、
存分に読ませていただいてます。

わがままなのですが、逆に注が欲しい点、
論拠などが気になってしまうことも出てきますね。
(勉強不足ですね)

でも、そこらのパウロの注解書よりもわたしは好きです。
昔、佐竹明先生の「使徒パウロ」を読んで、
聖書の注解書は全部、こんなふうに書いて欲しいなあ、と
思ったことが甦りました。

聖書の注解書はどうしても、文書ごとの解説になってしまい、
人物や国家、町などに焦点を当てて書かれていない。
そして、辞書を引いてみるが、それでは不充分。
そんな欲求を満たしてくれます。

そういった視点からいえば、そんな聖書の文書間の縦軸と
なってくれる『旧約新約聖書時代史』(教文館)
ならび『聖書時代史 新約編』をまとめられた佐藤先生ならでは本とも言えるかも。

まだ途中ですが、自らの足でパウロの道程を歩んだこともあり、
パウロのパトス、思いにも触れられ、単なるパウロの解説書ではないところ、
また写真なども数多く納められているところも良いです。



旅のパウロ――その経験と運命旅のパウロ――その経験と運命
(2012/02/24)
佐藤 研

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聖書時代史 新約篇 (岩波現代文庫)聖書時代史 新約篇 (岩波現代文庫)
(2003/05/16)
佐藤 研

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『ポピュリズムを考えるー民主主義への再入門』について

2012.05.01(10:52) 128

最近、ある読書会で読み進めている本ですが、
『ポピュリズムを考える』というものです。

なかなか発見があって、面白いです。
ここ30年ぐらいの先進国と呼ばれる国家の
読了しておりませんが、政治体制を
読み解く補助線を頂いた感想を持っております。

また、自分の中でも、言葉の使用法に誤解を
持っていたところがありました。
例えば「新自由主義」。
イラク戦争(第何次アメリカ戦争)時の
ブッシュ政権ならび、その背景の人々の政治観、思想観、
いわゆる「ネオコン」と同一視しておりましたが、
かさなる部分、重ならない部分があること、など。

いろいろと参考になりました。

読書会も、まだまだ続きますので、
ご興味ありましたが、お声かけ下され。

ポピュリズムを考える―民主主義への再入門 (NHKブックス No.1176)ポピュリズムを考える―民主主義への再入門 (NHKブックス No.1176)
(2011/03/26)
吉田 徹

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大げさかもしれませんが、
これからの日本の政治状況を読み解くこと、
どういった変化が起こっているのか、を考えるヒントにもなると思いますよ~。

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旧約聖書と新約聖書

2012.01.08(21:19) 117

旧約聖書と新約聖書 (シリーズ神学への船出)旧約聖書と新約聖書 (シリーズ神学への船出)
(2011/11/25)
上村 静

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ようやく読了。

ひさびさの上村節に、震えましたね。やっぱり熱い。
聖書の入門書で、熱くさせるのは、なかなかいないでしょう。
そして賛否両論がある本でもあるでしょう。

しかし、一般社会、企業、学校、にしても、
宗教団体にしても、人間集団において、
批判がゆるされない団体は死んだも同然。

上村節の「いのち」が生きている本だと思います。
「終章」ならび「あとがき」にも触れられていますが、
3.11震災、日本国内における保守化、宗教の右傾化について触れている。
こうした時代意識を持って記されていること。
入門書という本では珍しい。

読了感としては、ただ知識を得たというだけではなく、
ボールを投げられた感じ。何を投げ返すか?
本当に強く広く問われました。


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読書
  1. 「モンスター食品」が世界を食いつくす! (06/03)
  2. 神の名と人間の主体(04/17)
  3. 「旅のパウロ」を読んで(途中ですが)(05/10)
  4. 『ポピュリズムを考えるー民主主義への再入門』について(05/01)
  5. 旧約聖書と新約聖書(01/08)
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